高齢猫の看取り方~老猫が亡くなる前亡くなった後にしてあげられること~ペットロスを最小限に

愛猫には健康で楽しい毎日を過ごしてほしいですよね。ですが、いつかはお別れの時がきます。猫の寿命は飼育環境の改善によって長くなり、平均寿命は14.2歳まで伸びています。12歳以上の猫は高齢猫と呼ばれ、どのように最後を迎えるかを考える「終活」を始める時期になります。お別れを考えるのは辛いことですが愛猫が穏やかな生涯を過ごせるために、お別れの時に後悔しないためにも、高齢猫にしてあげられることを紹介します。

高齢猫とは?何歳から高齢猫?

高齢猫とは、ただ高齢な猫を意味する曖昧なものではありません。正しい定義は、平均寿命の8割を過ぎた猫を指します。猫の平均寿命は飼育環境によって異なり、完全室内飼いの猫の平均寿命は約16.40歳、室内と外を行き来する半外猫の平均寿命は約14.22歳です。これを踏まえると高齢猫となるのは、完全室内飼いの猫の場合は12歳、半外猫の場合は10歳です。室内飼いと半外猫で寿命が違うのはリスクの差です。外に出るということはケガや事故にあったり、他の猫や犬とケンカをしたり、病気になるリスクを伴います。完全室内飼いの猫であれば、これらのリスクを回避できるため平均的に寿命が長いというわけです。野良猫は完全室外であり人間の飼育の手から離れているため食事や健康管理状況が悪く、平均寿命は3~5年と極端に短いです。

つまり猫が長寿であるためには、完全室内飼いが適していると言えます。もちろん、室内飼いの猫でも正しい健康管理を行っていなければいけません。食事や飼育環境を整えることが大切であり、これは飼い主にしかできないことです。愛猫が長生きして幸せな高齢猫になるためには飼い主の努力と愛情が必要です。

愛猫が亡くなる前にしてあげられる6つのケア

12歳を超えた猫は高齢猫と呼ばれ、猫の15歳は人間の年齢で換算すると76歳になります。人間と猫の成長は約5倍と言われ、生まれて1年で人間の二十歳になり、その後1年ごとに4歳ずつ年齢を重ねていきます。人間の感覚で年齢を捉えてしまいがちですが、猫はあっという間に年を取る生き物です。飼い主は、この「猫の成長は人間よりもずっと早い」ということを意識しておく必要があります。気がついた時には高齢猫がかかりやすい腎不全を発症しているというケースもあります。

猫が高齢になったら、次の6つのケアを心がけましょう。一つ目は健康チェック。耳や目、呼吸や食欲などをチェックします。これは毎日猫に接している飼い主が行うのが最も適しています。毎日見ているからこそ、異変や病気のサインに気がつくことができます。

二つ目は健康診断に連れていくことです。どんなに健康でも病気が隠れている可能性はゼロではありません。かかりつけの病院で半年に1回は医師にチェックしてもらいましょう。高齢になるまでは1年に1回のペースでも問題ありませんが、高齢猫は病気のリスクが高まるため最低でも半年に1回の健康診断を受けましょう。クリニックにより内容は異なりますが一般的に血液検査、尿検査、便検査、レントゲン検査などをおこないます。

次に食事の管理です。若い時のままの食事は徐々に体に合わなくなっていきます。高齢のため運動量が減ると、それまでの食事ではカロリーオーバーになり肥満の原因になることもあります。猫の運動量に合わせて摂取カロリーのコントロールが必要です。逆に食欲が落ちて痩せすぎてしまうこともありますので、その場合には少量でも十分な栄養が摂取できるフードに切り替えてください。心臓と腎臓の機能が低下する高齢猫にはナトリウムやリンの過剰摂取は体の負担になりますので注意しましょう。高齢猫は関節にもトラブルが出やすいのでグルコサミンやカゼインホスポペプチド(CPP)を食事にとりいれてあげたいですね。便秘にならないために水分補給もしっかりとできているかチェックしてください。

高齢とともに、どうしても粗相をすることが増えていきますのでトイレのケアが必要です。排泄がしやすいようにトイレの形に問題がないかチェックしましょう。段差が大きいと高齢猫はトイレに入りにくい上に足腰に負担をかけてしまいます。トイレの形状を変えたり、入りやすいようにスロープなどで段差をなくすなどの配慮をしてあげましょう。排泄は健康のバロメーターとして重要ですので、飼い主が健康チェックをしやすいように屋根などは付いていないトイレがベストです。どうしても排泄が困難になってきたらペット用のオムツもありますが、嫌がる猫が多いので無理強いはやめましょう。トイレの後にはキレイに拭いてあげると清潔を保つことができ、皮膚炎などの予防になります。

次に、高齢猫の飼育環境を整えましょう。人間も老後の暮らしは、ゆっくりと過ごしたいですよね。高齢猫も同じです。できるだけ静かで穏やかに生活できる環境にしてあげましょう。室内の温度も過ごしやすい適温を心がけてください。個体差はありますが猫の適温は25度前後なので、夏は冷やしすぎないように冬は暑すぎないようにエアコンなどを調節しましょう。快適な室温で高齢猫がストレスなく安心して過ごせるようにしてください。

最後の6つ目はスキンシップです。オススメなのはブラッシングやマッサージを行う方法です。優しく声をかけながら行うことで猫とのコミュニケーションをとりながら、毛や皮膚などの健康チェックも行えます。高齢猫は毛づくろいが困難になるためブラッシングやタオルでキレイに拭いてあげると清潔を保つことができます。ただし猫が嫌がるようでしたら中止しましょう。

愛猫が亡くなった後にしてあげられる3つのこと

愛猫とのお別れは辛く悲しいですが、亡くなった後にも飼い主にはしてあげられることがあります。それは看取ること、エンゼルケア、葬儀の3つです。どれも飼い主の大切な役目ですので、しっかりと行いたいですね。

愛猫の最後には、できるだけ寄り添ってあげましょう。大好きな飼い主に看取ってもらうことは、猫にとって幸せなことです。一匹で孤独な最後を迎えるよりも、飼い主の腕の中の方が安心して旅立つことができるでしょう。辛いことですが今までの感謝も込めて、きちんと看取ってあげてください。

愛猫が亡くなった後にはエンゼルケアを行いましょう。エンゼルケアとは猫の体をキレイにしてあげることです。まず2時間ほどで死後硬直が始まりますので、苦しそうな体勢にならないように体勢を整えます。眠っている時のような姿勢にしてあげるのが良いです。目や口を閉じて、清拭を行います。清拭は固く絞ったタオルなどで優しくからだをキレイに拭きあげます。そして猫を棺に入れて安置します。棺がない場合にはダンボールなどの箱でも代用はできます。ただし火葬する場合にはダンボールなどの箱では黒いススが発生しやすく、お骨についてしまう可能性があるため、ダンボールでは火葬を受け付けない葬儀社がほとんどです。部屋の温度もできるだけ下げ、棺の下には保冷剤を入れて腐敗を遅らせる処置をしましょう。

葬儀は愛猫とのお別れのための大切なセレモニーです。葬儀の義務はありませんが、飼い主が愛猫とのお別れを受け入れて気持ちの整理をつけるためにも葬儀をあげる飼い主は多いです。ペット葬儀をあげる際には棺には白や淡い色花を入れることができ、愛猫へ感謝などの気持ちを最後に伝えることができます。火葬後には遺骨の安置場所も考えあげましょう。一般的にペット霊園に納める、自室に安置する、庭にお墓をたてるという方法があります。ペット霊園は慰霊祭などで定期的な供養が行われるなどのメリットがあり、自室や自宅の庭に安置する場合には毎日お参りができるというメリットがあります。