老猫を洗う!お風呂はNG?清潔にしてあげるための方法をご紹介

愛猫を常に清潔な状態にしてやりたいと思うのは飼い主であれば普通に抱く考えですが、高齢猫の場合は必ずしも良い考えとは言えません。高齢猫は体力が低下しているため、温水による強い刺激は体調不良に繋がるおそれがあります。その反面、汚れを放置するのも健康には良くないので適切な対処が必要になります。飼い猫の体に負担がかからない、綺麗に保つための方法を学びましょう。

高齢猫の体が汚れやすい理由

猫は頻繁に自分の体を舐めていますが、この行為は体毛に付着した汚れを取り除き、消毒する目的があります。猫の唾液には消毒と消臭の効果があるので、体を舐める行為は人間で例えればお風呂に入って体を洗うのと同じことです。そのため、飼い猫はわざわざ入浴させなくても常に清潔な状態が保たれているので問題はありません。その一方で高齢猫はその多くが薄汚れた状態になっていますが、これは加齢による体力の低下で体を舐める行為が億劫になってしまうためです。高齢猫は若い猫と比べると睡眠時間が長く、個体によっては食事と排泄以外のほとんどの時間を睡眠に費やすケースもあります。そのような猫は体を舐めることはまず無いため、汚れが蓄積してしまうのです。

猫をお風呂に入れてはいけない理由

飼い猫をお風呂に入れてはいけないと昔から言われていますが、これは身体機能への悪影響とストレスの原因になるのが大きな理由です。猫の体は表面に脂が浮いている体毛で覆われています。体毛の脂は汚れを弾き、体毛の柔軟性を保つ効果があります。猫を入浴させると脂が洗い流されてしまい、体毛の柔軟性が著しく損なわれるのが大きな問題です。入浴後の猫は体を頻繁に舐め回しますが、これは体毛に潤いを与えて脂の分泌を促すのが目的です。体毛に脂が浮いていない状態は猫にとって大きなストレスになるので、よほどひどい汚れがこびりついたなど特別な理由でもない限り、入浴させるのは適切とは言えません。体力が低下している高齢猫ならなおさらです。

高齢猫は加齢によって体力が低下しているので、体を濡らすと急激に体温が低下して体調不良に陥るおそれがあります。また、体を乾かす目的でドライヤーをかける行為も、強烈な熱風とけたたましいモーター音が猫に大きなストレスを与える結果に至ります。良かれと思って行ったことが却って飼い猫の心身を蝕む原因になるので、高齢猫は入浴させないのが飼い主が持つべき優しさです。

高齢猫を清潔に保つには飼い主の工夫が不可欠

猫は体が濡れるのを嫌がるのでお風呂に入れないのは正しい判断ですが、自分で体を舐めことをしなくなった高齢猫の場合はそのまま放置するわけにはいきません。体の汚れは細菌感染のリスクを増大させるので、飼い主が衛生管理に注意する必要があります。お風呂に入れずに猫の体を綺麗にするにはブラッシングを行うのが最も無難な方法になります。猫が体を舐めるのは毛づくろいの意味もあるので、その代わりに飼い主がブラッシングをしてやることが大切です。ブラシで毛をすくことによって体毛の間に入り込んだ汚れをかき出すことができます。また、ブラシによる肌への刺激は皮膚細胞の活性化に繋がり、血流の改善も期待できるのが利点です。ブラッシングをされている猫が穏やかな表情であれば気持ちいいと感じている証拠なので問題ありません。

ブラッシング以外の方法としては固く絞った濡れタオルで撫でるように拭き取る方法もあります。体に付着した汚れを取り除くにはブラッシングよりも効果が高い反面、タオルの水気で猫の体が濡れてしまう欠点もあります。濡れタオルで体を拭いた際は乾いたタオルで改めて体を拭き取り、体毛に付着した水気を完全に除去させることを心がけます。タオルを使った拭き取りは猫の体に余計な圧力をかけないように、力の加減に注意しなければいけません。

市販の衛生用品を活用するのも方法のひとつ

高齢猫の体を清潔にしてやりたいものの、ブラッシングや濡れタオルでの拭き取りだけでは不安なケースもあります。そのような場合は市販のペット用品を使うのが効果的です。体が濡れるのを嫌がる猫の体を綺麗にするにはペット用のドライシャンプーが適しています。ドライシャンプーは汚れた部分に馴染ませた後で拭き取れば綺麗な状態に仕上げることができる便利な一品です。水気が少ないので猫が嫌がる心配もありませんが、製品によっては匂いが強い物もあるので注意します。消毒作用がある製品を使えば衛生状態を良好に保つことができますが、含有成分が強い刺激をもたらすこともあるので飼い猫の体質に合わせて製品を選ぶことが大切です。

ペット用のドライシャンプーが無い場合は重曹を使う方法もあります。重曹はたんぱく質や脂肪由来の汚れを落とすのに最適なことから、少量でも飼い猫の体を万遍なく綺麗にすることができます。重曹を包んだガーゼで軽く叩くだけで汚れを除去できるのが利点ですが、やり過ぎると体毛を保護している油の皮膜も剥がれてしまうので注意が必要です。また、重曹の成分が体に残っているとかゆみやかぶれが生じることもあるので、使用後はタオルでよく拭き取ることを忘れてはいけません。

目や耳の周りは刺激が少ないベビーオイルが最適

体全体の汚れは濡れタオルで拭き取ることができますが、目や耳の周りは別です。大雑把に扱うと怪我をすることがあるので、丁寧に汚れを取り除く必要があります。高齢猫は目ヤニや耳垢がこびり付いていることが多いので、水で濡らしたタオルだけでは完全に取り除くことは困難です。市販のベビーオイルをしみ込ませたタオルを汚れた部分に当てて、ゆっくりと汚れに浸透させます。ベビーオイルの効果で柔らかくなった汚れをそのまま取り除き、その後は清潔な柔らかいタオルで拭き取れば完了です。目や耳の周りにこびり付いた汚れは猫の体から排出された老廃物が主成分なのでたんぱく質や脂肪が多く、乾燥すると体毛と絡みついて固まるので非常に厄介です。力任せに引っ張ると体毛が抜けてしまうので、必ず汚れを柔らかくする事前準備を行うのが飼い猫への労わりになります。