高齢猫用シニアフードの違いって?オールライフステージとどう違う?

年齢を重ねていくと猫は体の機能が低下していきます。高齢猫がかかりやすい心臓や腎臓の病気などのリスクも高まり、その他にも毛ツヤが悪くなるなど見た目にも変化が出てきます。高齢にさしかかってきた愛猫には、どのようなケアをしてあげたら良いのでしょうか。健康維持のために必要なフードは、高齢猫用シニアフードとオールライフステージ用フードのどちらが良いのか解説します。

猫のライフステージとは?いつから高齢猫?

猫は、いったいいつから高齢になるのでしょうか?猫と人間では成長のスピードが違うので、人間の感覚で猫の年齢を捉えてはいけません。猫は生後約1年で大人になります。5歳の猫は人間で換算すると36歳で、このぐらいからすでに体力などが低下してくる猫もいます。10歳の猫は人間の56歳にあたり、このあたりが高齢猫への入り口になります。その後1年ごとに4歳ずつ加算していくことになり、15歳で76歳になります。猫の寿命は年々伸び10〜16歳ほどになり、より高齢猫へのケアが必要になってきました。

猫のライフステージは、大きく分けて成長期・成猫期・高齢期の3つに分けられます。成長期は誕生〜1歳まで、成猫期は1歳〜6歳、高齢期は6歳以上のことを指します。高齢期の中でも10歳以上を老齢期とします。このライフステージの区分はあくまでも目安ですので、愛猫の体調などを考慮してケアを行うのがベストです。猫によっては早ければ6歳頃から運動量が減り始め、老化が始まる猫もいます。老化のスピードの差は、個体差や飼育環境によります。

高齢になった猫には、様々な変化が現れます。足腰に衰えが出始めることで、フラつきや段差などの昇り降りが困難になり始めます。元気が無くなったり、便秘や尿の量なども変化が出てきます。睡眠も寝つきが悪くなったり、夜よりも昼間に長く寝るようになることもあります。このように目に見える変化以外にも、病気の可能性なども高まるので日々の健康観察が必要になって来ます。

高齢猫のケアで特に重要なのが食生活です。高齢になるにつれて、食欲がなくなり食事の量が減ることがあります。また、それとは逆に異常に食べ過ぎるようになる猫もいます。味覚が変わってしまう猫もいて、それまで食べていた食事を食べなくなるケースもあり注意が必要です。食事に加えて水分補給も正しく行えているかチェックしてください。猫のかかりやすい病気には腎臓病や尿路結石、膀胱炎などがありますが、これらの病気の予防には十分な水分の摂取が有効とされています。高齢猫は水を飲まなくなる場合があり、病気のリスクが高まるので毎日の水分量にも気を配りましょう。

高齢猫に必要なフードとは?

高齢猫のケアのためには、毎日の食事をどのようにすればよいのでしょうか。子猫と高齢猫とでは必要な栄養も変わってきます。高齢猫には高齢猫に適したフードを選ぶ必要があります。高齢猫のフードには体重の管理ができること・十分な栄養を摂取できること・毛玉の対策ができること・歯のケアに役立つことの4つのポイントが求められます。

高齢猫は運動量や代謝が落ちるため、成猫と同じ食事を続けているとカロリーオーバーになる場合があります。成長期や成猫期は体が大きく成長するために高い栄養価とカロリーが必要ですが、高齢猫にはそれほどのものは必要ありません。体重が増加してしまうと関節に負担がかかったり、体を動かすのが億劫になったりして寝たきりのような状態になってしまいます。適切な体重を保てるように飼い主が食事の管理をきちんと行いましょう。具体的には良質な動物性タンパク質と必須アミノ酸のタウリンが摂取できるフードが望ましいです。タウリンは目、心臓、肝臓などの健康維持に必須の栄養素です。

猫は毛づくろいの際に毛を体内に飲み込んでしまいます。飲み込んでしまった毛は便とともに排泄されますが、排泄されなかった毛は胃にたまってしまいます。溜まった毛は毛玉になり、猫はそれを時々吐き出します。高齢猫の毛玉対策にはフードに食物繊維が含まれているのがオススメです。フードで食物繊維を摂取することで胃に入り込んだ毛を便とともに排泄しやすくなります。また、健康維持のためには歯と口のケアが重要です。高齢猫は歯周病のリスクが非常に高く、予防のためには歯垢の除去が最適です。歯に歯垢がつきにくいドライフードの方がベストです。噛むことで歯の表面を削り落とすことも期待できます。高齢になった猫にはやわらかいウエットフードを与えることが多いですが、歯のことを考えるとドライフードがオススメです。

シニア用のフードとオールライフステージフード、どっちがベスト?

猫のペットフードには、年齢に合わせたフードと全年齢対応のオールライフステージフードがあります。高齢猫にはどちらが最適なのでしょうか。結論から言うと、高齢猫用シニアフードがより適していると言えます。

オールライフステージフードは、何歳の猫が食べても栄養やカロリーを十分に摂取できるため人気のフードです。猫の年齢や体重によって1日の給与量を変えるだけで、ずっと与え続けることができるため便利です。多頭飼いをしている場合には、複数のフードを用意しなくても良いという利点があります。その他のメリットとしてはフードの種類を切り替える手間がなく、食事の変化による猫へのストレスを軽減することができるという点があげられます。

デメリットとしては全年齢対応の表示があったとしても、子猫の時期や高齢期が含まれない場合があります。健康で体重のコントロールも可能であればオールライフステージフードを続けることができる猫もいますが、個々の体調や病気の細かなケアをしたい場合には不向きです。また多くのオールライフステージフードは通常のフードよりも高額なためコストがかかります。

これに対し高齢猫用シニアフードは、高齢猫の時期に合わせて作られているため必要な栄養素を補給することが可能です。成長期などと比較しても高齢期の猫には多くの体調の変化が現れ、より細やかなケアが必要になります。そのためにはオールライフステージフードでは対応しきれないケースが出てきますので、高齢猫用シニアフードがオススメです。